ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナってどんな病気?
夏に流行しやすいウイルス感染症で、特に5歳以下のお子さんによく見られます。
原因はコクサッキーウイルスなどで、いわゆる「夏かぜ」のひとつです。突然の発熱から始まり、のどの奥に小さな水ぶくれや口内炎ができ、食事や水分がとりにくくなるのが特徴です。
よくある症状
- 38~40℃の高熱(1~3日ほど)
- のどの痛み(飲み込みづらさ)
- 食欲の低下
- 軽い嘔吐や下痢を伴うこともあります
※お子さんによって症状の出方には差があります。
診断のポイント
上記の症状に加えて以下のような喉の所見(喉の奥の水ぶくれや口内炎)を認めればヘルパンギーナと診断されます。
1歳4ヶ月男児の症例
発症0日(発熱20時間後)
喉の赤みは軽度ですが右上に薄黄色の水疱を認めます

発症1日後
喉の赤みが特に強くなってきており、左上には口内炎、左下にも新たに小さな水疱ができています

発症2日後
新しい水疱はできておらず、口内炎のみ残っております

発症3日後
喉の赤さが徐々に消えてきており、最初にできた口内炎も無くなってきております

家庭でできるケア
ヘルパンギーナは風邪の一種で特効薬はなく、以下のような対症療法が中心です。
- のどにしみないもの(ゼリー、プリン、冷たい飲み物)で水分&糖分補給
- 食べられない時は無理に食べさせず、まずは水分を優先
- 発熱や痛みがつらい場合は、解熱剤(アセトアミノフェン等)の使用も可能です
受診の目安
以下のような場合は、なるべく早めにご相談ください。
- 高熱が3日以上続く
- 水分がほとんどとれない
- おしっこが出ていない、ぐったりしている
- けいれんを起こした
登園のタイミングについて
登園の目安は
- 熱が下がっている
- 食事や水分をいつも通りとれる元気がある
が登園目安となります。ご不安な方は、診察時にご相談ください。
予防のためにできること
- こまめな手洗い・うがい
- タオルや食器の共用を避ける
- おむつ替えのあとは丁寧な手洗いを