感染症(風邪、胃腸炎、インフルエンザ、新型コロナウイルスなど)

風邪

風邪は咳・喉の痛み・鼻水の3つうち複数認める場合に疑います。発熱はあったとしても丸々3日以内に下がることが多く、発熱が続く場合は他の病気の可能性を疑います。
風邪の原因はウイルスであり、細菌を倒す抗菌薬(抗生物質)は下痢や薬疹などのリスク、耐性菌が生じるリスクがあるため基本的には使いません。風邪のウイルスを倒す薬は無いため、辛い症状に合わせて症状を抑える薬を使います。十分な休養をとって免疫力を高めることが大切です。

胃腸炎

繰り返す下痢症状から疑うことが多く、人によっては嘔気/嘔吐・腹痛・発熱・関節痛などを認めることもあります。
腹痛は基本的には波のある痛みで、痛い部位は真ん中か真ん中やや上が多いです。波のないお腹の痛み、歩行時のわずかな振動でお腹に響く場合、右側や左側のお腹が痛い場合には要注意です。
胃腸炎の原因はウイルスが多く、ウイルスの場合は人にうつる可能性があります。下痢便や吐物の中にウイルスが入っていると、約1−2日後に他の人にも症状が出ることが多いです。胃腸炎の原因となるウイルスはアルコールに強いウイルスが多いので、よく触る場所の消毒にはアルコールではなく次亜塩素酸(新品のキッチンハイターだと水3Lに対してキャップ0.4杯(10ml)で薄める)が有用です。

インフルエンザ

高い熱(38度以上)、咳、喉の痛み、鼻汁、関節痛から疑いますが症状だけでは風邪の症状と区別がつかないことも多いです。
喉の所見からインフルエンザが疑われる場合もあります。また、鼻から綿棒を入れるインフルエンザの検査は陽性の際は正しいことがほとんどですが、発症早期だと偽の陰性となりやすいので注意が必要です。
抗インフルエンザ薬は5歳未満のお子様や高齢者、心臓や肺などに持病がある方には積極的に処方しますが、副作用などのデメリットもあるためご本人と相談して処方いたします。
抗インフルエンザ薬の処方の有無に関わらず、症状に合わせたお薬を処方いたします。

新型コロナウイルス

当院では新型コロナウイルスの抗原検査を行っております(PCR検査は行っておりません)。
発症日を0日目として5日目までは療養が必要で解熱後24時間以上経過していれば外出が可能です。発症10日目までは周囲の感染リスクの高さからマスクの着用が推奨されております。