禁煙外来
最終更新日
当院では保険適用での禁煙治療が可能な禁煙外来を行っております。
1.禁煙補助薬の内服薬が流通再開されました
2025年10月31日より禁煙補助薬の内服薬であるチャンピックス®︎[バレニクリン]の流通が再開されました。
当院でも順次処方を行って参りますが、仕入れるのには時間がかかる可能性がございます。
まずは禁煙外来の適応があるかも含めて予備面接を行い、近隣薬局のチャンピックスが入り次第、電話にて順次ご案内いたします。
1-1. 内服薬の効果は?
禁煙効果は約2.3倍とされ、ニコチンパッチ(貼付薬)の約1.7倍よりも高いとされます。
1-2. 内服薬が向かない人は?
めまい、眠気、意識消失などの副作用が報告されているため以下のような方には向いておりません。
- 自動車の運転をする方
- 危険を伴う機械の操作を行う方
- 高所での作業を行う方
1-3. 内服薬の飲み方は?
薬の使用開始日が禁煙開始日となるニコチンパッチ(貼付薬)と異なり
内服薬は服薬開始後1週間してから禁煙を行います
- 第1-3日(服薬開始)
- 1日1回夕食後 0.5mgを内服する
喫煙の本数は減らさず、そのまま喫煙する
- 第4-7日
- 1日2回朝と夕食後に0.5mgを内服する
タバコが不味くなってきても、そのままいつも通り喫煙する
- 第8日-(禁煙開始)
- 1日2回朝と夕食後に1mgを内服する
8日目朝より禁煙を開始する
禁煙できていても合計12週は内服を行う
1-4. 内服薬の副作用について
①吐き気
・吐き気が約30%程度と比較的頻度が多いです
・飲み始め2週間に多く、続けるうちに軽くなってくることが多いです
・嘔気を最小限にするためには食事+コップ1杯の水+内服薬を一緒に摂取することが大切です
・それでも嘔気が出る場合は、制吐薬を使用可能です
・嘔気がひどい場合には1日1回の内服にしたり、量を減らすこともあります
②その他
・便秘、お腹の張り、頭痛、不眠、異常な夢などが報告されています
・不眠や異常な夢に対しては夕食後の内服をより早い時間にする、服用量を減らす、朝食後のみの内服に変更するなどを考慮します
2. 保険適応となる条件とは?
保険適応となるには以下の1~4をすべて満たす必要があります
- 直ちに禁煙しようと考えている方
- 1年以内に保険での禁煙治療を受けていない方
- 1日の本数×喫煙年数 が200以上の方
- ニコチン依存度スクリーニングテストの10項目のうち、5項目以上が「はい」である方

3.禁煙外来のスケジュールは?
禁煙外来は以下のスケジュールで行います。
- ①予備面接
- ・禁煙外来初診時問診票に記入をしてもらい、保険適応の有無を判断します
・禁煙治療の概要を説明します
・同意書に署名していただきます

- ②禁煙外来1回目
- 禁煙開始日
・問診表の記入、呼気一酸化炭素濃度の測定をします
・喫煙状況の確認、禁煙についての日常生活を送る上でのアドバイスを行います
・禁煙開始にあたっての問題点を明確にし、対処法をあらかじめ検討しておきます
・禁煙補助薬の処方を行い、次回外来日を決めます

- ③禁煙外来2回目
- 禁煙開始日より2週間後
・問診表の記入を行い、呼気一酸化炭素濃度の測定をします
・面談を行い禁煙状況の確認します
・禁煙継続にあたっての問題点を明確にし対処方法を検討します
・禁煙補助薬の処方を行い、次回外来日を決めます

- ④禁煙外来3回目
- 前回受診より2週間後
・基本的な流れは禁煙外来2回目と同様です
・喫煙してしまったとしても、どこに問題点があったかを振り返り、同様な状況で喫煙しないためにどうしたらいいのかを一緒に考えていきます
・3回目からは禁煙補助薬は減量して処方することが多いです

- ⑤禁煙外来4回目
- 前回受診より4週間後
・基本的な流れは禁煙外来2回目と同様です
・4回目は禁煙補助薬の処方をしないことが多いです

- ⑥禁煙外来5回目
- 前回受診より4週間後
・禁煙が継続できているか確認します
・禁煙を継続できている場合は当院からちょっとしたプレゼントを用意しております

4. 禁煙外来にかかる費用はどのくらい?
3ヶ月の治療で保険適応内であれば3割負担で診察料は7,000円程度、薬代や調剤料などを合わせても12,000〜17,000円(自己負担額)程度です。
*タバコを1日一箱吸う方だとタバコ代として3ヶ月で50,000円程度かかっております。
禁煙外来は医療者のサポートを受けることで、離脱症状や誘惑に対する対処方法を学び、最終的に患者様自身の力で禁煙を継続できるようになることを目的としています。
禁煙をしたいけれど自分ひとりだけでは心配、という方はぜひご相談ください。

