アレルギー性鼻炎(花粉症など)

アレルギー性鼻炎とは

アレルギー性鼻炎は

  1. 水のような鼻水
  2. 鼻詰まり
  3. 繰り返すくしゃみ

を特徴とするアレルギーの病気です。

家族にもアレルギーがあることが多く、他のアレルギーの病気を持っていることが多いです。

何歳でも発症することがありますが、近年は小児期の発症増加が指摘されています。

アレルギー性鼻炎の種類

アレルギー性鼻炎の種類は主に3つあります

  1. 通年性アレルギー性鼻炎
    主にダニやハウスダストなどが原因で起こる。
  2. 季節性アレルギー性鼻炎
    主に花粉が原因で起こる。どの花粉かによって症状が強い時期が異なる。
  3. 局所アレルギー性鼻炎(LAR)
    採血検査や皮膚の検査などの全身性のアレルギー検査では陰性となるが、鼻の中だけ局所性にアレルギーが認められる。

アレルギー性鼻炎の原因と対策は?

アレルギー性鼻炎が増えている原因は花粉やダニなどの原因物質の増加による影響とされています。

これらの原因物質を極力避けることが対策となり、以下のような方法があります。

花粉症に対する対策

  • 花粉症情報に注意する
  • 飛散の多い時期の外出を控える。外出時にマスク、メガネを使う
  • 表面が毛羽だった毛織物などの使用は控える
  • 帰宅時、衣服や髪をよく払ってから入室する。洗面、うがいをし、鼻をかむ。
  • 飛散の時期は窓、戸を閉めておく。換気の時は窓を小さくあけ、短時間にとどめる。
  • 花粉の多い時のふとんや洗濯物の外干しは控える
  • 掃除を励行する。特に窓際を念入りに掃除する。
スギ花粉のイラスト

ハウスダスト・ダニに対する対策

  • 床面の掃除機がけは吸引部をゆっくり動かし、換気しながら1平米あたり20秒以上の時間をかけ、週に2回以上掃除する。
  • 布団を天日干しや布団乾燥機で乾燥させる。週に1回以上、布団に掃除機をかけ両面から丁寧に吸い取る。
  • シーツ類、カバー類、ベッドパット類、毛布類はこまめに洗浄する。
  • 高密度繊維の防ダニシーツやカバーを使用する。
  • 絨毯やカーペットは敷かず、布製のソファーはできる限り避ける
  • 定期的に窓を開けて換気し、部屋の湿度が60%を超えないようにする。除湿機なども活用する。
  • フローリングなどの埃のたちやすい場所は拭き掃除の後に掃除機をかける。
  • ぬいぐるみ、カーテンなどの水洗いできるものはこまめに洗濯する。
  • エアコンのフィルターを定期的に清掃する
  • 空気清浄機は浮遊しているアレルゲンの除去には有効である。
布団のダニのイラスト

アレルギー性鼻炎の検査

当院では6歳以上のアレルギー性鼻炎に対して血液検査を行なっております。

ご希望の方はこちらからご確認ください。

まとめ

アレルギー性鼻炎は日本では年々増加傾向にあり、日本人の約半数がアレルギー性鼻炎を持つとされます。

鼻汁やくしゃみは生活の質を下げるため、適切な対策と治療が大切になります。

参考文献

  • 日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会 鼻アレルギー診療ガイドライン 2023年版