手足口病
手足口病は夏に流行しやすい感染症のひとつです。
エンテロウィルス、コクサッキーウィルスというウィルスが原因です。感染者の80%は5歳未満の子供ですが、まれに大人がかかることもあります。
手足口病の症状
- 一番特徴的なのは口の中の粘膜や手のひら、足の裏、足の甲などの水疱性(水ぶくれ)の発疹です。水疱はかさぶたにならずに治ることが多く、1週間ほどで目立たなくなります。
- 数日間の発熱がみられることがあります。
- 手足の爪がはがれることがありますがまれな症状です。すぐに新しい爪が生えてきます。
治療
治療は対症療法となります。発熱に対しては解熱薬を使ったり、食事や水分が取れずに脱水症状にならないよう、口内炎の痛みに対して鎮痛剤や粘膜保護の軟膏を処方することがあります。
また、原因ウイルスの「エンテロウイルス」は無菌性髄膜炎の90%を占めるため、まれに脳炎を伴って重症化することもあるので注意が必要です。
感染経路と予防方法
潜伏期は3~6日です。くしゃみなどによって感染する「飛沫感染」と、唾液や鼻水がついた物に手が触れることで感染する「接触感染」が主な感染経路です。
回復後も口から1〜2週間、便から2〜4週間にわたってウイルスが排泄されるので、おむつなどの交換後に汚染された手指を介して感染が広がります。感染が拡大しないように手洗い、うがいなどの予防を徹底しましょう。
保育園の通園の目安は、解熱後24時間経過し、普段の食事が問題なくとれることなどです。
手足口病で気をつけたいこと
一番気を付けたいのは、口の中の水ぶくれがつぶれた後に口内炎ができ、その痛みのために食事や水分が取れなくなって脱水症状を起こす可能性があることです。
食べ物、飲み物は刺激が少なくのどごしの良いものをこまめに取らせるようにしましょう。